Report

「建築week2007 / 建築家50人の住宅展」レポート

07.07.05

先月末、幾つかのコンクールと展覧会等の準備が重なり、かなりどたばたと過ごしていました。その内の幾つかの報告を致します。まず7月2日~7月14日までINAX銀座ショールームにて開催しております、「建築家50人の住宅展」ですが、これはプロデュース会社のザ・ハウスの主催によるものです。登録建築家50名に3つの実在する敷地が割り当てられ、その敷地に架空の住宅を自由に表現してもらうという企画です。ちなみに私が割り当てられた敷地は、渋谷区松涛2丁目、12.5坪しかない、超狭小の住宅地です。他にも旗竿状敷地、崖地などがありましたが、一番見応えがあったチームは崖地です。何しろ崖地を模型で表現するために、模型のボリュームが大きくなり、建築も崖地と融合しながらなかなか楽しく、都会の狭小敷地にはない、非日常的な空間が、とても興味深く見ていて飽きませんでした。


それから、何より驚いたのが、皆さん(もちろん私もですが)仕事ではない、架空のプロジェクトを無償の展覧会の為に全力で取り組んでいくという事でしょうか。これには、私が言うのも何ですが頭が下がりました。とにかくその熱意といいますか、作品の完成度・密度が高い!相当時間をかけて作成していると思われるプレゼンテーションも多数あり、私ももっとしっかりとやればよかった・・・と反省したりしているところなのですが。ともかく、初日にオープニングパーティーがあったのですが、急な用事で私は行けませんでした。残念です。是非、チャンスがありましたらご覧になって下さい。

さて、次に日本建築家協会神奈川支部の主催による建築week2007ですが、その中で「建築の公共性」というテーマに基づいて模型展・建築家6名によるパネルディスカッションを企画しました。私は事業委員会の数名のチームで本企画を運営してきましたが、模型展出展とパネルディスカッションの司会進行を担当しました。会期がとても短く、6月29日~7月1日でしたので、既に終了しております。会場は横浜関内のBank Artです。倉庫を改修したギャラリーで、運河を挟んで赤レンガ倉庫を眺める素晴らしい会場です。

会場構成も伊藤寛さんの監修で素晴らしいものになりましたが、何しろ会期が短く、それが残念でした。この企画は一般市民により多く来て頂いて、建築家の仕事っていうのはクライアントの要望を満たす事に加えて、環境や景観などについての普遍的な思想やメッセージを建築に託す事なのですよ、と伝えることでした。パネルディスカッションでは、私も含めて6名の建築家に建築の公共性について語って頂き、そこら辺が多少なりとも分かり易く表現出来たのではないかと思っています。多くの来場頂きました方々には感謝致します。

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