12.08.11
春に竣工した上野原の終の棲家の竣工写真を撮影しました。竣工してから4ヶ月以上経過していますが、理由は傾斜地に蒔いた花の種が芽を出して花を咲かせた状態で撮影を行いたかったから。オープンハウス当日に僕たちがスタッフと一緒に蒔いた花の種は、残念ながらあまり多くは目を出さなかった様で、、、クライアントがせっせと花を植えて下さった様です。イメージとしては傾斜した花畑にポンッと置かれた木箱の家です。現状はまだそこまでは完成していませんでしたが(笑)、きっと数年後には周り全部が花畑になってくれると思います。
周辺には家の建ち並びが無く、雨の翌日には霧が出ますので、出来れば霧の中にぽつんと建つ風景も写真に収めたかったのですが夏も盛りとなるとそうもいきませんね。残念ながら霧は出ませんでした。
ところで、実はacaaで携わる住宅のほとんどで、夕景を見るのが竣工写真撮影の時が初めてなのです。設計中に照明計画を練るときは夜の見え方や、室内の光の重心やシークエンスを熟慮するのですが、もちろん工事中はその結果は分かりません。
竣工検査も決まって日中ですので照明全部つけて刻一刻と日没してゆき、空気の明るさと照明の明るさがバランスしてすぅ~っと外が中へ、中が外へと溶け出す瞬間を見るのは竣工写真を撮影するときが初めてになるのです。ですので、ソラノタツイエの夕景を、竣工から4ヶ月経って初めて見ました。クライアントもカメラマンの横に立って「美しいですね~」と繰り返されていました。夏の暑さと蚊との戦いでしたが、やはり撮影はたのしいものです。お昼もご馳走になってしまい、クライアント様には心から感謝しなければなりません。