Report

絶景の斜面地に小さな家が竣工しました。

20.12.21

松戸の家 竣工レポート

今年も慌ただしく過ぎてあっという間の年の瀬です。随分と更新が滞りましたので、17日に続いてあと一件レポート致します。1年ほど前になりますが、松戸の丘陵地、狭小宅地の急な傾斜地に、拘りの家が竣工しましたのでレポート致します。

ご主人と一緒に1年ほどかけて土地探しをして見つけた大変に難易度の高い土地です。ここに辿り着くまでに幾つもの候補地がありましたが、共通していることは眺望があること。そして安いこと、でした。眺望があるということは状況によっては傾斜地ですので、安く手に入る可能性も多いです。しかし条件があまりにキツくなると今度は建設費用に跳ね返ってくるので、バランスの取れた土地に出会うまでに1年かかったということですね。この土地を購入いただくためには、傾斜を測量して地盤調査して、さらに法的基準を満たしながら予算内にどういった建築が可能か、私が短時間で練り上げた構想を基にして検討し、それでクライアントに土地の購入をお願いしました。敷地までの道で一部あまりにも細い部分が影響して、地下工事のための杭打ち機が入らないというハプニングが概算積算時に発覚し、その時は慌てました。が、一晩で新たな解決策を見いだしてクリヤー。建坪は小さいですが、地下付きの3階建てで、スカイツリーを眺望する連想窓と気持ちのよいキッチン、造り付けたベンチスペースとダイニングテーブル、そして全面開放可能な格子戸で出来た玄関からまっすぐ抜けた視線の先に、同じく全面開放可能なガラス戸と中空デッキが特徴です。それら全てacaaの実績を踏まえて施主が憧れていた住空間そのものと言えるところで、施主の夢への拘りが詰まっている空間です。しかしそう容易く実現できたわけでは勿論なく、設計中も様々に予算を検討いただいて、幾つかの重要なオプションを最終的に見事に実現させることが出来たのは、やはり土地探しから常に前向きで目標を達成するために予算について工事中も貯蓄して頂き、ベストを尽くして頂いた施主のお陰かと思います。もちろんこの家をつくるために、様々努力いただいた工務店も重要です。それら、皆のチーム体勢があって、こういった小さくても拘りのある、しかも難易度の高い設計が可能になり、そして実空間として現実のものになることを忘れてはいけません。この様な機会を頂いたことに心から感謝申し上げます。有り難う御座いました!

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