17.04.17
acaa設計監理によるワイン工場が着工しました。場所は標高850mの長野県高山村、冷涼な気候の中で育まれたピノノワールによる秋の新酒をつくるため、盛夏のころの竣工を目指しています。
限りある予算でしたが、2期工事へと繋げることが出来る空間コンセプトを実現したくて、構造モデルの検討から開始しました。そして合板による構造アーチがクロスする案を採用し、詳細設計を進めていたのですが、概算レベルで工事費を予算内に納めることが困難であるという判断に至り、最終的にシンプルなアーチ状のリブが連続する案で設計を終了しました。
クライアントと見学した多くの新しいワイナリー建築がプレファブで、少なくとも空間の魅力は全く感じられなかった点が、我々にとって重要なモチベーションとなっていました。温暖化とともにワイン産地も移動し、これから益々日本のワイン生産にとって重要性を増すであろう長野県の、しかも小規模ワイナリーの模範となるような、魅力的な空間にしたいと思って設計しました。
地鎮祭当日はまだ残雪が60㎝以上もあり、しかも神様が降りてくるときに雪が吹雪いたりと、まさに感動的な時間でした。新酒祭りを目指してきちんと進めて参ります。