Report

横浜本牧の二世帯住宅、着工レポート

17.09.05

横浜市本牧の二世帯住宅が工事契約の運びとなり、地鎮祭を執り行いました。親世帯、子世帯ともにとても朗らかなご夫婦で、皆さん笑顔が素晴らしいのです!お陰さまで設計期間はすごく楽しい時間を過ごさせて頂きました。

acaaに設計をご依頼いただいたきっかけはTVとインターネットでacaaの実作をご覧いただいたこととお聞きしています。さらに私の大学院時代の恩師とお父さんが早稲田大学の同級生だったという偶然も重なりました。

要望の主なポイントは「付かず離れず、の程よい距離感」と「子世帯に温室を設ける」ことでした。それぞれ、言葉だけでしたら単純な要望ですが、実際にそれを適切に解いていくためには様々に検討をしなければなりません。そして案をつくると新たな要望も出てくるものです。しかし新たな要望に向かって考え方を変えたり、構成を変えたりするうちに驚くほどに良いアイデアが出てきたりします。結果的に辿り着くといってもいいかもしれません。

最初の直感や、良いと思ったアイデアには愛着がありますので、これを自らの力で乗りこえていくのは容易なことではありません。なかなかそこまで自虐的にはなれないものですね。つまりクライアントから頂戴する要望は、いつも自分に対する試練の様な気がしています。そしてその結果を振り返ってみたときに、要望を頂いてよかった!と言えるような案の変遷がなければいけないと実感しています。

この住宅は世帯間で別棟配置となっており、二世帯を「丘」と「温室」で繋いでいます。丘は基礎の残土を利用することで、もともと敷地に無かった豊かな地形を作り出す予定です。さらに少しだけ階の構成が異なっていて、そのズレが世帯間の僅かな床の隙間を生み出しています。

竣工は来春です。今から竣工を楽しみにしながら現場を監理して参ります。

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